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[SS]選挙の準備 [story]

実は、風斗は大学卒業後、蒼明学園で初等部の教師になっている、という設定がありまして。
書道のスキルを使って、書道部の顧問になっているだろうと推測。

「壬生先生はどんな先生になっているのか」書いてみよう、ということで、選挙管理委員会と
コラボしてみようかなぁ。。。と書いてみたものがでてきました。

といっても、ボツシーンなので、風斗はでてきません(^^;

こうやって、あちこち書き散らしてるからなかなかすすまないんだよな……(^^;


「委員長」
「ん?」

委員長と呼ばれた少女は、少年の声に振り返ると立ち止まった。

「何?」
「津川さん、少し、心配なんですが……」
「……子供じゃないんだから、迷子の心配しなくても大丈夫でしょ?」
「い、いや……確かに迷ってないかも心配ですけど……」
「けど?」
「津川さんは人見知りが激しいから……」
「そういえば、篠田はあの子に始めてあった時、ひっかかれたんだっけ」

そう言うと少女はおどけて笑った。

「委員長!! それは言わないでくださいよ~っっっ!!」
「ごめん、ごめん。でも、篠田」
「何ですか!?」
「選挙管理委員会には、様々な特徴を持つ子がいるわ。篠田のその事務処理能力は、
 今からでもビジネスマンができるほどだし、報道委員会にひけをとらないくらいの調査能力を持った者もいる。
 天草くんや、叶くんのことなら誰にも負けないという女の子もいれば、催事実行委員会に負けないくらいの
 体力を持った人たちもいる。」

選挙管理委員には、実は委員長がスカウトをしたメンバーがいる。
篠田、津川の両副委員長は、ともに、この少女がスカウトしたメンバーだ。

「で。1つ、訂正するわ。あの子は、他の人より感受性が高いだけよ。決して人見知りなんじゃない」
「……感受性、ですか……」
「えぇ。わずかな言葉から相手の心の中を察してしまう、と言った方が分かりやすいかしら」

そういうと、少女はかすかに目を閉じた。

この世には、常人とは異なる能力を持った者が存在する。
人は、それを超能力者といい、面白がったり、疎ましがったり、うさんくさがったりする。
そのため、通常は世間から自分の目を遠ざけるように生活していかなくてはならない。

だが、なぜか。
ここ蒼明学園にはそういう人物が集まっていた。

ここにいる少女もその一人だ。
選挙管理委員長、江島愛美。
自分の使い魔として白狐を操り、さらに、超能力を打ち消す超能力を持っている。
能力を使うと、猫の耳やしっぽが出てしまうのが玉に瑕だが。

仕事ができる人に、仕事が集まるように、
能力者が集まるところには、超常現象が集まってくる。

そんな事件の1つで、愛美は津川瑞樹に出会った。
だが、彼女は今。
何も覚えていない。
彼女の記憶を書き換え、事件のことをすべて忘れさせてしまったのだ。
人間が「猫耳としっぽ、生やしてました」なんて、記憶は消去してしまわないといけない。

「確かに、傷つきやすそうなタイプですが……」

篠田の言葉を右から左に聞き流しながら、愛美は思いを馳せた。


あの時、明らかに彼女は操られていた。
聞こえるはずのない声に引き寄せられ、見えるはずのない手に身体を引っ張られていた。

―― 彼女は受信の感度が強い、テレパスかもしれない。

会長の力を借りながら、一連の事件が解決に向かったその時。
愛美は、会長にこう言った。

「彼女を私に任せてもらえますか?」
「もちろんさ。」

こうして、愛美が副委員長として、彼女を抜擢したのだった。
この能力を、自分の特徴の1つと前向きに受け止められるようになってほしい、
それが愛美のささやかな願いだ。


「委員長!!」
「え、あ、あぁ、ごめん」
「……このところ寝てないんですよね? 大丈夫ですか?」
「えぇ、二日ほど完徹状態だけど、何とかなってるわ。今夜は寝れそうだしね」
「……でも、今回の委員長代行業務は、ちょっと……」
「まだ言うの? 何? 今まで全部あなたが行ってたから、今回も行きたかったとか?」
「いえ、そういうわけでわっっっ」
「……ムキになると、鬼堂くんと一緒になるわよ」

篠田は、その言葉に、すぐに冷静さを取り戻す。

「ただ、初めての代行業務が通常のご依頼とは少し異なるので……」
「その点は、私も考慮したわ。」

そう。そのために、昨日は徹夜で調査したのだ。
今年から初等部に赴任してきた新任教諭のことを。

「大丈夫よ。瑞樹なんだから。」
「なんだか、あの笑顔をみると大丈夫なような気がするんだよな……。不思議だ……」
「篠田~、早くしないと遅れるわよ~!」
「は、はい、今行きます!!」
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